夏至
夏至は男女の出会いの日? 欧州の伝統行事
(CNN) 6月21日は1年で昼が1番長い夏至。北半球では歴史的に、夏至といえば「性欲をかき立てる日」とされてきた。夏至は収穫を迎える夏の始まりを告げる日でもあり、植物にとっても人類にとっても、繁殖と結びつくのは自然なことかもしれない。
夏至についての著書もあるスウェーデンの民俗学者によると、同国では夏至を祝う「ミッドサマー」の祝日から9カ月後に生まれる子どもが多いという。
スウェーデンではこの日、「メイポール」と呼ばれる柱(男性性器のシンボルとする説もある)を囲んでダンスを踊り、ニシン料理とウオツカで夏至を祝うしきたりがある。
かつては未婚女性が夏至の日に塩辛いものを食べたり、さまざまな種類の花を集めて枕の下に入れて眠ったりすると、未来の夫の夢を見るという言い伝えがあった。
同じような言い伝えはギリシャにもある。多神教の夏至の風習がキリスト教に取り込まれて「聖ヨハネの日」と名前は変わったが、北部ではまだ多くの村で、昔ながらの祭事が受け継がれている。
そうした祭事の1つとして、未婚女性が自分の持ち物を容器に入れてイチジクの木の下に置いておくと、夏至の魔法がかかって将来の夫の夢を見るという伝承がある。
翌日は村の女性たちが集まって順番に容器の中の持ち物を取り出し、予言話に花を咲かせる。ただし現代では女性たちが下品な冗談をかわす口実になっているようだ。
その後男性も参加して、交替でたき火を飛び越す行事がある。3回うまく飛び越せれば願いがかなうと言われ、この行事でカップルが誕生することもあるという。
東欧の夏至は、スラブ民族の祝日「イワン・クパラの日」に当たる。「クパラ」は「キューピッド」と同じ語源を持つ言葉。ポーランド観光局によれば、この夜は人々が恋に落ちるという言い伝えがあり、かつては若い未婚女性が川に浮かべた花輪を、対岸に陣取った未婚男性がつかまえる行事が行われていた。
手をつないだカップルがかがり火の間をくぐり抜けるイベントもあった。言い伝えによれば、ずっと手を離さなかったカップルは永遠に愛が続くという。
そして世界最大級の夏至祭りといえば英国のストーンヘンジだ。
毎年数千人が集まるこのイベントは、ドルイド教の祭りに由来するとも言われる。司祭によると、ドルイド教の夏至祭りには、男性神と女性神を表す太陽と地球との出会い祝う意味が込められているという。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35033698.htmlより転載
夏至
読み方:げし
関連語:夏
二十四節気の1つで、一年で最も昼の時間が長くなる日です。それは、太陽が最も北(北回帰線の真上)に来るために起こる現象です。しかし実際は夏至は梅雨の真っ只中なので、日照時間は冬よりも短いことが多いようです。6月21日頃。
一年で一番昼の時間が長い日
夏至とは、この日を過ぎると本格的な夏が始まると意味です。
冬至にかぼちゃを食べるように、この日も何かを食べる習慣がありますが、何を食べるかは地方によってまちまちです。例えば関西地方では、タコの八本足のようにイネが深く根を張ることを祈願してタコを食べます。
太陽の化身「天照大身神」
古来、天照大神〔あまてらすおおみかみ〕は太陽の化身と位置づけされていました。日本各地にある古代遺跡や書籍などから、その信仰を垣間見ることが出来ます。
「夏至」という言葉が入って来たのは、中世になって中国から二十四節気が入ってきてからのようです。
その後、各地で太陽の生命力を得るために夏至の日を祝うお祭りが開催されるようになりました。
2003年から、夏至の日は昼の時間が長いので「電気を消してスローな夜を」というタイトルで節電を呼びかけるイベントが行われています。
三重県二見浦の夏至祭
三重県二見浦〔ふたみうら〕には、夏至の時期だけ夫婦岩の間から朝日が昇ります。これは夏至の日の前後2ヶ月しか見られない特別な光景です。そして、この海中には興玉神石(沖の石)があり、昔からその沖の石は、常世の国から神が寄りつく聖なるところといわれてきました。そして、夫婦岩はその鳥居〔とりい〕と見なされていました。
また二見浦では毎年「夏至祭」が行われます。白装束に身を包んだ300人近くの善男善女が、天照大神を迎えるために、祝詞〔のりと〕を唱え気合いを入れつつ海に入り、朝日が昇ろうとする夫婦岩に向けて歩いていきます。そして朝日に向かって国歌を合唱をするそうです。
http://iroha-japan.net/iroha/A04_24sekki/06_geshi.htmlより転載